ツバメ物語・空を夢見た子ツバメ [ツバメ物語]
□□□□□ ツバメ物語 □□□□□
(空を夢見た子ツバメ)
-巣立ち-
次の朝は、台風一過の良いお天気になりました。
いつものように玄関を開けて、巣を見上げるとそこは空でした。
「あっ!」
「おい、ツバメが巣立っちゃったよ。」
「ほんとう?」
「ほら。」
●電線には沢山のツバメが。。。
青空の下に、ツバメたちの姿があります。
沢山のツバメに混じって、我が家の子ツバメもいることでしょう。
「元気で。。。」
「来年も、待っているからな!」
そんな、気持ちでいっぱいです。
頑張って南の国まで、無事に飛んで行くんだぞ。
心の中で、そう呟いていました。
朝早い巣立ちでした。
いつまでも、青いその空を見上げていました。
足元には、カスミソウがあります。
そうです、この下にいる子ツバメの分まで羽ばたいていってほしいと願いながら、青空を見続けました。
-あとがき-
1週間がすぎて、私たちの家の周りではツバメたちが、まだ元気に飛び回っています。
南の国に飛び立つには、もう少し時間がかかるのでしょう。
だんだん増え続けていて、一斉に飛び立つ準備をしているようです。
ツバメの夫婦は、一生を連れ添うことが多く自分たちの巣を忘れないで、また同じ巣に戻ってくると言われています。
長く厳しい旅になるのでしょうが、無事に乗り越えて来年の春に、元気な姿を見せてくれたらと願っています。
---ブログのあとがき---
このツバメ物語は、以前公開していた私のホームページで綴ったものです。
この年の後も、毎年ツバメが帰ってきます。
しかし、自然は厳しいもので生まれたうちの数羽の子ツバメは、死んでしまうのです。
そのたびに、今年こそは巣を壊してしまおうと思うのです。
でも、一生懸命に生きようとする姿を見ると、それはできませんでした。
小さな生と死に、わずかながら関わってしまうことは感動すら覚えます。
今年も、きっと。。。
---おわり---
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